まず結論・ポイント
訪問介護(ホームヘルプ)と訪問看護を同時に利用しているご家庭は多くあります。身体介護や生活援助はヘルパーが、医療的なケアや健康状態の管理は看護師が担当する、という役割分担です。多くの場合、この2つは別の事業所・別のスタッフが担当しており、体調の変化や介助内容の変更を、双方に伝える手間が発生しがちです。
(なお、同一の法人が一体的に提供する「看護小規模多機能型居宅介護(看多機)」や「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」のような統合型のサービス形態もあります。この記事では、より一般的な、事業所が分かれているケースを前提に紹介します。)
まず押さえておきたいのは、訪問介護と訪問看護はどちらも主に介護保険の中で利用できるサービスですが、訪問看護については、末期がんや特定の疾患、年齢などの状態によって医療保険が優先して適用される場合もあるという点です。いずれの場合も、提供する事業所は別であることが多く、情報が自動的に共有されるわけではないという点は変わりません。
こんなことに困っていませんか
- 体調の変化を関係者全員に伝えたつもりが、訪問看護の看護師には伝え漏れていた
- 連絡ノートを共有していても、書き込むタイミングが合わず、リアルタイムに情報が伝わらない
- 訪問介護の予定を変更したいとき、訪問看護のスケジュールとの兼ね合いも考えなければならない
- 「前回、看護師さんに伝えた内容」を、ヘルパーに改めて説明し直す手間
日々の細かなやり取りが、気づかないうちに家族の負担として積み重なっていきます。
具体的なケース
例えば、朝に訪問看護があり、体温や血圧に少し気になる変化があったとします。その情報を、午後に来る訪問介護のヘルパーにも共有しておきたいところですが、看護師とヘルパーが別々の事業所であれば、家族が間に入って伝える以外に方法がないことがほとんどです。
同じ利用者の同じ日の出来事なのに、事業所が違うだけで伝達が分断されてしまう——これが訪問介護と訪問看護を併用する家庭でよく起こる悩みです。
一般的な対応・整理方法
多くのご家庭では、ヘルパーも看護師も書き込める共通の連絡ノートを1冊用意し、そこに記録を残す運用をしています。これは実際によく行われている工夫で、一定の効果があります。
ただし、連絡ノートには次のような限界もあります。
- 訪問のタイミングによっては、直前の記録をその場で読めないことがある
- 忙しい訪問の合間に、細かい変化まで書き漏らしてしまうことがある
- 緊急性の高い変化は、ノートへの記入だけでは気づかれるまでに時間がかかる
紙のノート自体は有効な手段ですが、リアルタイム性や確実性という点では限界があります。
複数の事業所が関わる場合に考えたいこと
訪問介護のヘルパーは身体介護・生活援助を、訪問看護の看護師は医療的な観察・処置を担当します。役割が違う分、伝えるべき情報の種類も少しずつ異なりますが、「体調の変化」のように、両方が知っておくべき共通の情報も少なくありません。
介護保険サービスを併用している場合、全体を取りまとめる立場としてケアマネジャー(介護支援専門員)が必ず付いています。サービス担当者会議や月々のモニタリングを通じて、本来はケアマネジャーが事業所間の橋渡しをする役割を担っています。体調の変化などは、担当のケアマネジャーへ連絡すれば各事業所に共有してもらうことも可能ですが、毎日のちょっとした伝達や急な予定変更までは追いつかないのが現実です。そのため、結局はご家族が伝言役にならざるを得ない場面が多く発生します。
家族を中心に支援者がつながるという考え方
ヘルパーと看護師、それぞれ別の事業所のスタッフが、直接情報をやり取りする場は普段ほとんどありません。ケアマネジャーを中心とした定期的な情報共有の仕組みはあるものの、日々の細かな変化をその都度伝える部分では、家族が間に入る場面がどうしても出てきます。家族を中心にして、関わる事業所の担当者同士がゆるやかにつながれる場があれば、「前回伝えたことをもう一度説明する」といった二重の手間を減らせます。
TactCareという選択肢
TactCareは、家族が契約している複数の事業所の担当者を招待し、家族を中心にひとつのコミュニティとしてつなぐサービスです。訪問介護の事業所も訪問看護の事業所も同じコミュニティに参加できるため、体調の変化や予定変更の連絡を、事業所ごとに個別に伝え直す必要がなくなります。ケアマネジャーによる定期的な調整に加えて、日々のちょっとした変化や予定調整を、家族を中心にすぐ共有できる場としても活用できます。掲示板機能を使えば、写真や連絡事項をまとめて共有することもできます。